きろくとつぶやき

2018.2~悪巧みするお顔のドールに一目惚れしてドールの世界に入りました。

死がふたりをわかつまで

霧のかかった日の夜。その森に行くと、いつもはあるはずのない道が見えるという。

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その道の先を行くのは困難だ。周りに灯りはなく、高くそびえ立つ木々は沈黙を貫く。遠くから聞こえる狼の遠吠えを聞くだけで足がすくんでしまうような、そんな森だ。間違えてもその先に踏み入る者などいなかった。

今までは。

 

森の奥深くに住むのは、霧の魔法使い。

名前はジズ。美しいものに執着し、気に入ったものを額縁の中に閉じ込め、永遠に自分のものにしてしまう。

それは彼が生み出した高等な魔法であり、最悪の呪いとも言える。その魔法はほかの魔法使いから非道だと忌み嫌われ、だんだんと周りからは畏怖の念を込めて 霧の夜にしか道を開かない、霧の魔法使い、と呼ばれるようになった。

 

 

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という設定のジズ。

今まで額縁の中に閉じ込めてきたのは、死者を蘇らせることのできる花や、この世に1羽しかいないアジュールブルーの鳥、永遠の命を手に出来る呪文の載った魔導書。生きている人間をコレクションしてはいなかった。ただ、手に入れることが困難で、理から外れるものもあったことから、なにを考えているんだと恐れられている。中には、死者を蘇らせたいという強い想いから花を盗みにくる輩もいたのですが、そういった自分のコレクションに手を出したものは苦しめて殺してしまう残虐さもありました。

 

そんなある日。霧のかかった夜、自分の森に踏み入る足音が聞こえたジズが見たものは、今まで出会ったこともないほどの、美しい金髪の少女だった………

 

というところからジズとミューズの関係性が始まったんだー!と先ほど考えがようやくまとまりました(笑)

ミューズは隣国からの帰り道で、霧の中危ない森へ入るのは…とわかってはいたものの、すでに帰りの時間がだいぶ遅くなっていたので家族に心配をかけまいと馬車で森に入ってしまいます。案の定馬車馬は狼の遠吠えに怯え、しまいには暴れてミューズを置いて走り去ってしまい、取り残されたミューズはどうしようもなく、恐る恐る立ち上がり、しだいに歩き始める。出口の方角もなにも分からずに。

 

絵本に出てくるような王子様と結ばれるお姫様のほうが、パッと見、ミューズには合っているのかもしれませんが、清楚でおしとやかだからこそ、悪い魔法使いに捕まってほしい!そしてそこで生まれる愛はどんなに切なく美しいものか…(;_;)✨それがオーナーは楽しみなんだよ~とふたりに言いたい…(笑)

 

とつぜんの侵入者に警戒したジズでしたが、ミューズの姿を遠くから見てあっけからんとしてしまいます。なんでこんなところに女が…

ジズの視線を感じて振り返るミューズ。はじめてここでふたりの視線が合い、吸い込まれるようなシアンの瞳に息が止まるような感覚を覚えるジズ。美しいと判断してしまったのですね。

 

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とつぜんパッと世界が変わったかのように、柔らかな空間に移動したミューズ。あたりは額縁で埋め尽くされていました。

「…?!こ、ここは……」

 

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「ここはコレクションルーム。俺の家だよ。」

 

 

to be continued …